救急救命士らが意識レベルをJapan Coma Scale(JCS)で1と判定した症例の検討

  • 山口 陽子
    東日本旅客鉄道株式会社JR東京総合病院救急部門
  • 田中 博之
    東日本旅客鉄道株式会社JR東京総合病院救急部門 東京医科大学救急・災害医学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Survey of Patients whose Consciousness Levels have been Judged as 1 on the Japan Coma Scale by Emergency Life-saving Technicians

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説明

<p>目的:救急救命士らが意識レベルをJapan Coma Scaleで1(以下,JCS-1)と判定する際,何を根拠にJCS-1と判断しているのか,を調査する.</p><p>方法:2011年7月1日以降25ヶ月間に救急車で当院へ搬送され,救急救命士らが現場で意識レベルをJCS-1と判定し,かつ当院搬入後,確認のための質問に対する回答が得られた症例を対象として調べた.</p><p>結果:対象となった105例を調査すると,救急救命士らが意識レベルをJCS-1と判定した根拠として,「ボーッと,あるいはボンヤリしていた」が61.0%,「反応が鈍い」あるいは「返答が遅かった」が47.6%で挙げられていた.</p><p>結論:救急救命士らは上述の「印象」によってJCS-1と判定していた.このような印象は「今ひとつハッキリしない」状態を捉えるには有用と考えられる.ただし,救急救命士らはJCS-2あるいは-3に該当するかもしれない症例をJCS-1と判定している可能性があり,見当識あるいは見当識障害を正しく認識できていないと考えられた.</p>

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参考文献 (1)*注記

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