線形符号の相対パラメータによって表される秘密分散法の安全性

  • 栗原 淳
    株式会社KDDI 研究所次世代通信アーキテクチャーグループ
  • 松本 隆太郎
    東京工業大学大学院理工学研究科通信情報工学専攻
  • 植松 友彦
    東京工業大学大学院理工学研究科通信情報工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Security of Secret-Sharing Schemes Can Be Characterized by Relative Parameters of Linear Codes
  • 招待講演 線形符号の相対パラメータによって表される秘密分散法の安全性
  • ショウタイ コウエン センケイ フゴウ ノ ソウタイ パラメータ ニ ヨッテ アラワサレル ヒミツ ブンサンホウ ノ アンゼンセイ

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抄録

本稿ではShamir の手法を具体例として取り上げ,代表的な線形秘密分散法である(k; n) しきい値法を紹介した後,(k; n) しきい値法の拡張である(k; l; n) ランプ型しきい値法を,山本とBlakley-Meadows の手法を例として取り上げて解説する.次に,(k; l; n) ランプ型しきい値法の構成を線形符号C1 とその部分符号C2 を用いて一般化することで,線形秘密分散法の線形符号による表現法を与える.線形符号C1 とC2 を適切に選ぶことで,全ての線形秘密分散法をこの手法で表現できることが知られており,具体例として,Shamir の(k; n) しきい値法と,山本とBlakley-Meadows の(k; l; n) ランプ型しきい値法を線形符号によって表現する.更に,各シェアが有限体の1 要素で表される線形秘密分散法において,入手したシェアから漏えいする秘密メッセージの情報量の最大値や,秘密メッセージの部分的な復号も許さない強安全性が,C1とC2 の相対符号パラメータ「相対一般化ハミング重み」(RGHW: Relative Generalized Hamming Weight) によって特徴付けられることを解説する.

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参考文献 (13)*注記

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