公募増資時における需要曲線右下がり効果とプライスプレッシャー効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Downward-sloping Demand Curves or Price Pressure Effects? New Evidence from Japanese Seasoned Equity Issues
説明
本研究は,1998年から2009年までに公募増資した企業を対象に,需要曲線右下がり効果とプライスプレッシャー効果の検証を行っている.本稿の主な結果は以下の通りである.第1に,アナウンスメント日のみならず発行日においても,公募増資規模が大きくなるにつれ株価の下落がみられた.第2に,発行日前後で株価リバウンドはみられなかった.第3に,新株が株式の返済に充てられやすい企業において価格算定日前後に株価のリバウンドが生じているが,新株が空売りの返済に充てられにくい企業ではリバウンドはみられなかった.こうした結果は,アナウンスメント日のみならず発行日に需要曲線右下がり効果が生じるという考えと整合的である.また,株式の売出しがプライスプレッシャー効果を引き起こすというよりは,思惑的な空売りがプライスプレシャー効果を引き起こすという考えを支持した結果といえる.
収録刊行物
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- 行動経済学
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行動経済学 4 (0), 62-67, 2011
行動経済学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680322477568
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- NII論文ID
- 130004554896
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- ISSN
- 21853568
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可