生態系エンジニアとしてのホソウミニナの役割

  • 東 和之
    阿南工業高等専門学校 技術部
  • 大田 直友
    阿南工業高等専門学校 建設システム工学科
  • 河井 崇
    琉球大学 亜熱帯島嶼科学超域研究推進機構
  • 山本 龍兵
    徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部
  • 橋本 温
    県立広島大学 生命環境学部 環境科学科
  • 石田 達憲
    徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部
  • 山中 亮一
    徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部
  • 上月 康則
    徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部

書誌事項

タイトル別名
  • THE ECOLOGICAL FUNCTION OF MUD SNAIL BATILLARIA CUMINGII AS AN ECOSYSTEM ENGINEER.

説明

ホソウミニナが提供する生態系機能と,取り巻く生物との種間関係を明らかにするために,ホソウミニナ,ユビナガホンヤドカリおよび底生珪藻に着目して,野外観察・実験を行った.既存干潟の77.5%のユビナガホンヤドカリはホソウミニナの貝殻を利用していた.ホソウミニナとユビナガホンヤドカリ,それぞれ単独では底生珪藻の密度を低下させたが,両種を混在させると底生珪藻の密度低下が緩和された.ホソウミニナは生態系エンジニアとして,ヤドカリの棲み場所の提供や物質循環を担っていたが,そのヤドカリにより種間相互作用が更に複雑化されていた.ホソウミニナのような生態系エンジニアにしっかり配慮していくことで,生物多様性の高い干潟の創出につながっていくことが明らかになった.

収録刊行物

参考文献 (9)*注記

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