領域アンサンブル予報を用いた洪水予測手法の開発-平成27年鬼怒川洪水への適用

書誌事項

タイトル別名
  • DEVELOPMENT OF A FLOOD FORECASTING SYSTEM USING REGIONAL ENSEMBLE PREDICTION – APPLICATION TO KINUGAWA FLOOD IN 2015

抄録

近年の領域アンサンブル予報技術の著しい進歩は,豪雨や洪水を長いリードタイムで予測できる可能性を秘めている.そこで,アンサンブル洪水予測システムを開発し,予測可能性を調べた.大気部分は,アンサンブルカルマンフィルターを用いて領域アンサンブル予報を行ない,水文部分は降雨流出氾濫(RRI)モデルを用いた.このシステムを2015年の鬼怒川洪水に適用し,洪水の予測可能性を調べた.アンサンブル洪水予測の結果,リードタイムが21~15時間の場合は,洪水による流出ピークを定量的に予測することができた.一方,リードタイムが33~27時間の場合は,確率は低いものの,洪水流出発生の可能性を予測することができた.アンサンブル予測は,いずれの場合も気象庁の現業メソモデル(MSM)を用いた場合よりも優れていた.以上の結果,アンサンブル予測の高い潜在能力と限界が明らかになった.

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