製鋼スラグの実海域施工時のアルカリ溶出挙動とモデル解析

  • 髙橋 克則
    JFEスチール株式会社 スチール研究所
  • 金山 進
    五洋建設株式会社 技術研究所
  • 肴倉 宏史
    (独)国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター
  • 水谷 聡
    大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻
  • 津田 宗男
    東亜建設工業株式会社 技術研究開発センター
  • 木曽 英滋
    新日鐵住金株式会社 スラグ・セメント事業推進部

書誌事項

タイトル別名
  • ALKALINE ELUTION BEHAVIOR OF STEELMAKING SLAG IN OCEAN CONSTRUCTION AREA AND ITS CALCULATION SIMULATION

抄録

鉄鋼生産の副産物である製鋼スラグは,海域環境改善などの資材としての有効利用が進みつつある.製鋼スラグは石灰分を多く含むためpH上昇に留意が必要で,主に施工中は管理されているが,実供用段階のpH影響や経時変化については十分な知見がない.本研究では,粒度調整製鋼スラグの施工直後から1ヶ月にわたり直上部の海水のpHおよび周辺への影響を調査した.また,積層状スラグからのアルカリ影響を数値シミュレートして実海域のpHと比較し,アルカリ影響について検討した.施工後初期は施工エリアの海底面に近いほどpHが上昇し,安定下では0.05程度高かったが,1ヵ月後にはほとんど差が認められなくなった.実海域から回収したスラグのアルカリ溶出能は施工前に比べて大幅に低下しており,その値で数値シミュレートした結果,実海域のpHを良好に再現できた.

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

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