円筒型捕砂器の特性評価と浅海域における漂砂観測への適用

  • 岡辺 拓巳
    豊橋技術科学大学大学院 工学研究科建築・都市システム学系
  • 青木 勇介
    新菱冷熱工業(株)
  • 加藤 茂
    豊橋技術科学大学大学院 工学研究科建築・都市システム学系
  • 村上 智一
    (研)防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門
  • 下川 信也
    (研)防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門
  • 河野 裕美
    東海大学 沖縄地域研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • EXPERIMENTAL EVALUATION AND FIELD APPLICATIONS OF A CYLINDRICAL SEDIMENT TRAP FOR SUSPENDED SEDIMENT

抄録

本研究では,漂砂調査の中でも主に浮遊砂を対象に用いられる捕砂器について,水理実験を基に土砂の捕捉性能を定量的に評価した.捕砂器は円筒型とし,排水穴にメッシュを貼ることで捕砂の指向性を強めた.実験の結果,メッシュの目開きが捕砂器への通水性に関係すること,スリット穴径が小さいほど流速増大に伴う捕捉率の上昇が顕著であることを明らかにした.穴径が大きい場合は目開きに捕捉率が依存する.また,捕砂器の指向特性も明らかにした.この捕砂器を2つの海域での現地調査に適用した.サンゴ礁海域ではシルト以下の細粒分を多層で捕らえ,設置水深の違いによる漂砂量の差を把握した.河口干潟では多方向観測を実施し,冬季風浪による漂砂の卓越方向を明らかにすることで,この捕砂器が現地観測でも実用的であることを示した.

収録刊行物

参考文献 (5)*注記

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