東日本大震災の津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A STUDY ON THE DEITY AND SPATIAL ARRANGEMENT OF SHRINES IN TSUNAMI DISASTER CAUSED BY THE TOHOKU EARTHQUAKE

抄録

東日本大震災では,多くの神社が津波被害を免れたことが指摘されている.本研究では,日本の神社に祀られる祭神の多様性は,人びとの関心に応じた差異化の結果であるという仮説から,宮城県沿岸部の神社についてその祭神と空間的配置に着目しながら被害調査を行った.祭神については特に,ヤマタノオロチ退治で知られるスサノオノミコトに着目した.スサノオは無病息災の神として祀られることから,洪水や津波といった自然災害時にも大きな役割を果たすと考えられる.また,地域の治水上の要所に鎮座していることが多い.東北での調査から,スサノオを祀った神社,またスサノオがルーツであると考えられる熊野神社は,そのほとんどが津波被害を免れていることを明らかにした.この結果は,地域の歴史や文化をふまえたリスク・マネジメントのあり方について重要な知見を提供する.

収録刊行物

被引用文献 (10)*注記

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詳細情報

  • CRID
    1390282680332102912
  • NII論文ID
    130004560141
  • DOI
    10.2208/jscejsp.68.i_167
  • ISSN
    21856621
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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