レーザー熱膨張式マイクロインジェクションとその応用

  • 筒井 大貴
    Graduate School of Science, Nagoya University
  • 東山 哲也
    Graduate School of Science, Nagoya University JST, ERATO, Higashiyama Live-Holonics Project

書誌事項

タイトル別名
  • Laser-assisted thermal-expansion microinjection and its applications

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説明

マイクロインジェクション法は狙った細胞に目的の物質を導入できることから,細胞生物学においてポピュラーな手法として用いられてきた.しかし,主に動物細胞で用いられてきた技術であるために,高い膨圧を持つ植物細胞では原形質が針内部に流入してしまい針が詰まってしまうことが問題であった.我々が開発したレーザー熱膨張式マイクロインジェクション(Laser-assisted Thermal-expansion Microinjection,LTM法)は,針内部のレーザー吸収剤の熱膨張圧によって原形質の流入を防ぐことができるために,針が詰まることなく1本の針で連続してインジェクションすることが可能となった.また,従来の方法では十分な圧力が得られないために扱うことができなかった,先端径が0.1 μm程度の針を用いることもできるため,細胞へのダメージも少なくなった.使用用途は植物細胞に限らず,出芽酵母のような微小細胞や細胞核・オルガネラなどにもインジェクションが可能である.本稿ではLTM法の原理とともに,これまでの利用例についてもご紹介したい.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680333998976
  • NII論文ID
    130004726665
  • DOI
    10.5685/plmorphol.24.33
  • ISSN
    18844154
    09189726
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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