気象条件による主要穀物収量関数の推定

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  • Estimation of Main Crop Yield Functions Using Weather Conditions
  • キショウ ジョウケン ニ ヨル シュヨウ コクモツ シュウリョウ カンスウ ノ スイテイ

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抄録

本研究では,気象条件の変化が穀物生産に与える影響を推計することを目的として,とうもろこし,米,小麦の3品目を対象に,単位収量を作付情報を考慮した気象条件による関数として推定を行った.その結果,栽培期間における積算降水量と平均気温にかかる係数が負値と推定されたことから,極端事象の発生により生産量が減少していることが示された.また,推定されたパラメータを用いて気象条件が穀物生産に与える影響を推計したところ,栽培期間における積算降水量が1%増加した場合には,とうもろこし,米,小麦の生産量はそれぞれ,0.15%,0.07%,-0.32%変化すると推計された.一方で,積算平均気温が1%増加した場合には生産量がそれぞれ,3.78%,5.70%,1.36%減少すると推計されたことから,特に,人口が多いアジア地域で主食である米が気候変動に伴い生産量が減少することが明らかとなった.

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