アカデミック・ジャパニーズ教育の中核的意義

書誌事項

タイトル別名
  • Problem-Based-Learning Project for Exchange Students to Learn Basic Japanese in Science & Technology through Interaction with Japanese Students
  • アカデミック・ジャパニーズ教育の中核的意義 : 中国・韓国・ロシア・日本における実践から
  • アカデミック ・ ジャパニーズ キョウイク ノ チュウカクテキ イギ : チュウゴク ・ カンコク ・ ロシア ・ ニホン ニ オケル ジッセン カラ

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抄録

近年の大学教育の大衆化と国際化の中で、アカデミック・ジャパニーズ(以後、AJ)教育の実践が広がり、母語話者対象教育への応用も一般化してきたが、不足している基礎知識や職業につながる実用技能を補強する役割が強く期待されている場合もある。本稿は、中国・韓国・ロシア・日本の代表的高等機関等におけるAJ教育の実践状況と担当者の認識を報告し、それに基づいてAJ教育の中核的意義を検討した。どの国でも実用技能教育への期待は総じて強まっているが、AJ教育担当者は、学術的追究を行なう過程が学生の知的満足と人間的成長をもたらし、同時に高度の言語知識と運用技能の向上を促すことを観察していた。したがって、AJ教育の中核的意義は、学術的追究を行なう中で広く洗練された視野の獲得を促す言語的技能を養成すること、すなわち、教養教育としての機能であると考えられた。これは同時に実用技能教育としても機能する。今後、教養と実用技能をともに深めるAJ教育に対する理解を広く大学や社会から得るべく、国際的に協力していくことが望まれる。

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