【総説-受賞論文-】 セルロース生分解に関わる加水分解酵素および酸化還元酵素における反応機構の解析
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- 五十嵐 圭日子
- 東京大学大学院農学生命科学研究科生物材料科学専攻
書誌事項
- タイトル別名
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- [Review: Prize-awarded article] Analysis of the Reaction Mechanism in Hydrolytic and Redox Enzymes Related to Cellulose Biodegradation
- 受賞論文 セルロース生分解に関わる加水分解酵素および酸化還元酵素における反応機構の解析
- ジュショウ ロンブン セルロース セイブンカイ ニ カカワル カスイブンカイ コウソ オヨビ サンカ カンゲン コウソ ニ オケル ハンノウ キコウ ノ カイセキ
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抄録
自然界においてセルロースは,主にセルロース分解性の微生物が生産するセルラーゼ (セルロースを加水分解する酵素群) によって可溶化され,代謝されている。一方,多くの糸状菌はセルロース分解時にこれらの加水分解酵素とともにセロビオースの還元末端を酸化するセロビオース脱水素酵素 (CDH) という酸化還元酵素を菌体外に生産することが知られている。著者は,これまで20年にわたってこれらセルロース分解に関わる加水分解酵素と酸化還元酵素の反応メカニズムを解析してきており,その間にCDHの局在性,分子内および分子間電子伝達機構,セロビオヒドロラーゼ (CBH) との連携に関して調べるとともに,CBHによる結晶性セルロース分解機構を生化学的および生物物理学的手法を用いて解析してきた。これらの結果は,セルロース分解性の微生物が自然界でどのようにセルロースを壊しているのかという基礎的な知見を与えるだけでなく,セルロース系バイオマスを効率良く糖化したいという社会の要請に対して,どのようなアプローチを取ることが近道なのかを教えてくれる応用的な知見としても注目されはじめている。
収録刊行物
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- 応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
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応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌 4 (1), 23-31, 2014
一般社団法人 日本応用糖質科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680339616512
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- NII論文ID
- 110009804490
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- NII書誌ID
- AA12509099
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- ISSN
- 24240990
- 21856427
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- NDL書誌ID
- 025291344
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可