段波の変形に関する研究

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タイトル別名
  • TRANSFORMATION OF SURGES
  • ダンパ ノ ヘンケイ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

不安定な理想段波はその進行につれ分散し, 分散波列を形成し波状段波となりその分散素波は終局的にはKedegan-Pattersonが指摘したようにクノイド波などの保存波に移行する。<BR>本文は安定状態に至るまでの遷移過程における段波変形の水理学的特性, すなわち段波分散機構, 遷移形態の分類, 遷移波形, 波高・波長の変化, 分散第1波の砕波機構などについて理論的および (水理模型実験および数値実験により) 実験的に考察を加えたものである。<BR>その結果, 段波の分散変形は波面曲率が伝達項として作用するため発生するものであり, 生成分散波の波高は遷移過程においてはKeulcgan-Patterson, あるいはThirriot-Bednarczykが指摘したような一定の値とはならず, ある変動範囲をもつこと, さらに遷移形態としては砕波しない場合とspillin霧型, surging型, Pluag-ing型の砕波をする4つの形態があり, これらは段波相対波高だけで明確に分類されることが水理模型実験によって確認され, このうちsurgiug型, Plunging型砕波には段波波先ののり面勾配が重要な影響要因であることなどが理論的に明らかにされた。<BR>なお分散機構に波面曲率が重要な役割りを果たすものとして基本式を整理して, それによって行なった数値実験によって分散発達の様相が十分実態を説明しうるものであることが確認された。

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