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- 伊澤 敦子
- Chuo University
書誌事項
- タイトル別名
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- The Myth of Agni’s Flight and Search for the Clay for the <i>Ukhā</i>
- The Myth of Agni's Flight and Search for the Clay for the Ukha
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抄録
<p>Agnicayanaはレンガを積んで祭壇を築くことを目的とする祭式であるが,それ以前に最重視されるのはukhā土器の作成である.祭火を入れて運ぶ土器を作るに当って,まず大切なのはその為の土を掘り出すことであり,その土は特別なものでなければならない.ここでAgniを探す行為と土を求め掘り出す行為が結びつくのだが,下敷きになっているのはAgniの逃走神話である.本論では,この神話がどう関わりアレンジされていくかを見ていく.</p><p>まず,神話について概観すると,3人の兄達が供物を神々に運ぶ途中でいなくなってしまったのを見て,Agniが恐れをなし逃げてしまい,水や草木の中に隠れてしまうが,最終的に神々によって探し出される.隠れ場所は様々で,水,植物,石,暗闇等が挙げられる.</p><p>次にukhā作成に関する部分について,1. Savitr̥への献供,2. 木製のくわについて,3. 馬とろばを連れて穴に向かう,4. 穴で馬に土を踏ませる,5. 穴の周囲に線を描く,6. 土を掘りだす,7. 穴に水を注ぐ,8. 土を集める,9. 土にヤギの毛などを混ぜる,10. ukhāの成型,11. ukhāを焼く,のうち,特に神話との関わりが明瞭な部分である1, 2, 3, 4, 6を検討する.</p><p>神々のAgni探索に当てはまるのが,ukhā土器の為の土を求める行為であり,新たな点火に相当するのが,土を掘り出す作業である.但し,黒Yajurveda Saṁhitāによれば,Agniを見つけたのはPrajāpatiとなっている.また,Maitrāyaṇī SaṁhitāとKāṭhaka-Saṁhitāでは,掘り出した土を集める際に唱えられるマントラの中で最初に火を鑽出したとされるAtharvanがPrajāpatiと見なされる.しかし,祭壇をPrajāpatiと同一視するŚatapatha-Brāhmaṇaでは,Agni探索でPrajāpatiに言及されることはない.また,土を掘り出す行為主体は,神々とPrajāpatiに帰されるが,その行為は抽象化され,最初に火を鑽出したとされるAtharvan はprāṇaと置き換えられる.</p><p>唱えられるマントラに関して,Savitr̥,Aśvin,Pūṣanという太陽との関わりが深い神々の名が挙げられる句が何度か唱えられる点や,Aṅgiras への言及が繰り返される事実に鑑みて,Vala神話の影響も考慮に入れる必要があろう.</p>
収録刊行物
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- 印度學佛教學研究
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印度學佛教學研究 65 (3), 1047-1053, 2017
日本印度学仏教学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680358402048
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- NII論文ID
- 130006539149
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- NII書誌ID
- AN00018579
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- ISSN
- 18840051
- 00194344
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- NDL書誌ID
- 028066421
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可