本邦産珪藻土及び其工業的應用に關する基礎的研究 (第13報)

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  • 本邦各地珪藻土原土の化學組成に就て

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(1) 著者が本邦各地珪藻土礦床から現地採取を行つた數百種の原土試料のうち特にその主要なるもの約40種を選んで化學分析を行ひ, それ等各地産原土の化學組成を明かとした.<br>(2) 珪藻土原土の化學組成として全珪酸, 可溶性珪酸, 礬土, 酸化鐵, 石灰, 苦土, 灼熱減量を夫ゝ定量し, 更に硫酸及び燐酸をも定量し, それ等各成分と原土中に夾雜する不純物との相互關係に就て檢討考察を加へた.<br>(3) 各地産珪藻土原土の顯微鏡觀察と化學分析結果との關係に就て夫ゝ比較考察を行つた. 北海道虻田郡喜茂別村産の白色原土は顯微鏡的にも殆んど完全な珪藻殻からのみ構成せられてゐるがその分析結果は珪酸量92.44% (可溶性珪酸90.96%), 灼熱減量5.80%, 其他の不純成分は僅かに2.12%に過ぎず殆んど含水珪酸としての理論値に等しい數値を示した. 尚著者の分析結果に於ては比較的良質の純白原土は平均して珪酸量80-90%, 稍不純な黄色乃至灰白色原土は70-80%, 特に不純な珪藻泥岩と稱すべきものは50-70%附近の數値を示してゐるが原土の品質判定には單に化學成分のみならず顯微鏡觀察をも實施すべき事を指摘説明した.<br>(4) 珪藻土原土の品質と其工業的應用に就て指摘し, 觸媒擔體或は濾過材方面に於ては粘土類, 火山灰, 鐵化合物, 硫酸分の如き夾雜物は特に忌避せらるべきであるが, 反對に斷熱材及びセメント混合劑等に於ては却つて好適とする場合も多く, 原土の性状に依つて夫ゝ適當なる處理又は利用方法を選ぶべき事を説明した.<br>(5) 參考のため各地珪藻土原土の化學組成に就て從來の文獻に散見せるものを併せて蒐録掲載した.

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