スポーツにおける文明化論の可能性と今後

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  • Considering Eliasian Sport Studies in Japan
  • スポーツ ニ オケル ブンメイカロン ノ カノウセイ ト コンゴ

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抄録

本稿では、日本におけるエリアス学派のスポーツ研究を概観し、そのインパクトや可能性について考察する。1980年代以降、スポーツ状況の多様化を受けて、体育・スポーツ研究は、新たな理論的枠組みを模索してきた。そのなかで、N.エリアスの研究はその理論的可能性を評価されてきた。しかし、スポーツ研究においては、「文明化の過程」、「自己抑制」、「暴力論」などが強調され、エリアスの社会学的方法論をそれらと結びつけ、理論構築する試みは限定的である。エリアスの文明化論や暴力論は、彼の社会学的方法論から導かれたものであり、伝統的な二元論や認識論を克服する試みでもあった。「スポーツ化」や「開かれた諸個人」といった概念を方法論から読み解くことによって、グローバリゼーションにおける新たなスポーツの可能性を考察する理論的枠組みを提示しうる。

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