古建築の植物文様に見る対数螺旋におけるデザイン要素の追究

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タイトル別名
  • A Study of the Elements of Design in Logarithmic Spirals Found in Plant Patterns Carved in Ancient Wooden Buildings

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抄録

古い時代、人間が創造した建築物に文様を刻むとき、何らかのメッセージを込めたはずである。それは、建築物に住む側の人間にとって、子々孫々に至るまで生命が永遠に続き、さらにその繁栄を約束するような、そのような祈願を反映した呪術的なものを制作したであろうとの確信から、古建築における植物文様の意匠をCADにより対数螺旋を用いて合成し、再現した。古建築の植物文様において、対数螺旋は植物そのものを表現したり、または単純化されたパターンとなって繰り返したり、渦を巻いたり、植物文様の余白を埋めたりと、リズミカルに見え隠れし、永遠の生命を演出していた。それは見るものに華やかさを与え、植物文様を神聖視させ、永遠に見守られているという信念を抱かせるのに効果的なデザイン要素として、現代に至るまで引継がれ使用されているものであった。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 54 (5), 73-78, 2008

    一般社団法人 日本デザイン学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (19)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680387308672
  • NII論文ID
    110006632793
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.54.73_3
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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