書誌事項
- タイトル別名
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- Does preemption help adult second language learners learn verb transitivity?
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抄録
<p>本研究では、第二言語習得における誤りを抑制するためにプリエンプションが効果をもつのかどうか、日本語を母語とする英語学習者を対象として動詞の自他交替に関する調査を行った。英語で動作の様態を表す動詞は、通常、自他交替が可能である。このような動詞を造語として準中級の被験者に学習させた。すると、プリエンプションの手がかりが与えられなかったグループには、インプットには提示されなかった誤り(自動詞の他動詞用法、あるいは他動詞の自動詞用法)が頻繁に見受けられたが、プリエンプションの手がかりが与えられたグループには、このような過剰一般化による誤りは多くは観察されなかった。これは、言語分析能力の高い成人の第二言語学習者はプリエンプションによる手がかりを利用することができ、そのため、過剰一般化による誤りを未然に防ぐことができたからだと考えられる。先行研究では、母語から負の転移が起こる場合、ここにプリエンプションの効果は認められないと報告されてきたが、本研究では、母語の影響がない場合は、プリエンプション自体が第二言語習得において効果をもたらすことを示している。</p>
収録刊行物
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- 第二言語
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第二言語 12 (0), 61-79, 2013
日本第二言語習得学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680397640448
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- NII論文ID
- 130006259047
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- NII書誌ID
- AA1260638X
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- ISSN
- 21870047
- 1347278X
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- NDL書誌ID
- 025631948
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可