大雪山国立公園,黒岳七合目から山頂区間における過去7年間の登山道の荒廃とその軽減のための対策

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タイトル別名
  • Seven-year Deterioration of a Hiking Trail and Measures to Mitigate Soil Erosion, Mount Kurodake, Daisetsuzan National Park, Hokkaido, Northern Japan
  • ダイセツザン コクリツ コウエン クロダケ ナナゴウメ カラ サンチョウ クカ

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抄録

黒岳周辺の登山道の荒廃の軽減を図るために,黒岳七合目から山頂区間の登山道に,1989年に排水路と土止め階段が設置された.これらの排水路や土止め階段が設置された当時には,板の上端まで土壌があったと考えられるが,現在では土壌侵食によって,かなりの板が露出している.調査地域に設置された板製の排水路の67%と板階段の67%が機能を失っており,57%の階段の周辺で土壌侵食が生じていた.登山道の幅は,7年間で平均72.5cm拡大していた.さらに,5地点での土壌侵食速度は,54~557cm2/年であった.この地域の既存の排水路や土止め階段はいくつかの問題を抱えており,登山道の荒廃を軽減するためには,(1)適切な設置角度の排水路の数を増やし,(2)排水路や土止め階段の長さを長くし,(3)登山道表面の整地作業を頻繁に行う必要がある.

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参考文献 (23)*注記

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