支店の立地動向からみた仙台市中心部における小売業の変容

書誌事項

タイトル別名
  • THE LOCATION PATTERNS OF BRANCH SHOPS AND QUALITATIVE CHANGES IN THE CENTRAL SHOPPING STREET IN SENDAI, THE REGIONAL CAPITAL CITY OF THE TOHOKU REGION, JAPAN
  • シテン ノ リッチ ドウコウ カラ ミタ センダイシ チュウシンブ ニ オケル

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説明

広域中心都市の1つである仙台市をとりあげ,中心商店街における支店の立地動向の分析を通して,小売業における資本の進出の実態および,それにともなう商店街の質的変化の一端を明らかにした.仙台市においては,大型店があいついで開設された1972年以降支店の比率が増加した.このように,支店数の急増と大型店の開設とは密接な関わりあいがあり,とくに商店街の視覚的な華やかさを演出する大手スーパー,百貨店そして紳士服・婦入服・ファッションメーカーなど衣料品関係の業種において支店数の増加が著しい.それらの支店の半数以上が中央資本によるものであり,仙台市中心部における商店街が景観的にきらびやかになり,機能的に発展した.<br> また,仙台資本のいくつかの小売店は,宮城県およびその周辺各県に支店を設けている.このことは,仙台市における中央資本の進出と全く無関係ではなく,一種の玉突現象と考えられる.したがって,仙台資本が進出したこれらの諸都市においても,仙台市中心部の商店街に生じた現象のミニチュア現象が生じているものと類推される.<br> 仙台市における支店の立地動向には5つのタイプが認められる.小売業においてこのような階層的な店舗網を展開する支店が見いだされたということは,小売業におけるわが国の都市体系の再編成の一端をうかがわせるものといえる.

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