免疫不全の背景が明らかでないEBV関連リンパ増殖症に対し,リツキシマブ単剤投与を行った1男児例

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  • Rituximab Monotherapy for EBV-related Lymphoproliferative Disease in Immunocompetent Boy

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生来健康で,易感染性や免疫不全症を疑わせる家族歴のない12歳男児.半年間持続する間欠的な発熱と倦怠感,頸部リンパ節腫大を主訴に来院した.頸部リンパ節生検を行いEBV関連リンパ増殖症 (EBV-B-LPD) と診断した.ステロイド投与により一時的に症状は軽快したが,ステロイドの減量に伴い,左頸部,左腋窩,右頸部~鎖骨上リンパ節とリンパ節腫大は移動して再燃した.ステロイド開始から4か月の時点で行った末梢血フローサイトメトリーではCD19(+), CD27(+)からなるmemoryB細胞分画が著減しており,分類不能型免疫不全症が疑われたが,低ガンマグロブリン血症は認めなかった.発症から2年4か月,リツキシマブを投与したところ,腫大したリンパ節は著しく縮小し,ステロイドは減量中止した.リツキシマブ投与から2年が経過し,症状の再燃は認めていない.

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