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- 山下 年成
- がん・感染症センター都立駒込病院乳腺外科
書誌事項
- タイトル別名
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- Pertuzumab, T-DM1 (Trastuzumab Emtansine)
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説明
進行・再発HER2陽性乳癌に対してトラスツズマブとは異なるHER2タンパクに結合するペルツズマブ,トラスツズマブに抗癌剤の一種であるDM1を結合したT-DM1が使用可能となった。ペルツズマブは1次治療を対象としたトラスツズマブ,ドセタキセル併用療法に加えることにより,PFS(progression free survival),OS(overall survival)ともに延長した。現在,このトラスツズマブ,ペルツズマブ,タキサン治療が進行・再発HER2陽性乳癌の1次治療として推奨される。T-DM1についてはトラスツズマブ,タキサンの治療歴を有する再発乳癌患者を対象にラパチニブ,カペシタビン併用療法と比較した試験でPFS,OSともに延長したことから2次治療以降で使用されるべき薬剤と考えられる。両薬剤とも術前,術後治療などの試験が進行中である。
収録刊行物
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- 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 32 (2), 86-90, 2015
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会