書誌事項
- タイトル別名
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- How to solve problems in diagnosis of follicular neoplasms
- ロホウセイ シュヨウ ニ オケル サイボウシン オヨビ ソシキ シンダン ノ モンダイテン
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抄録
<p>第3版WHO分類,第7版甲状腺癌取り扱い規約では,境界悪性/前駆腫瘍の概念は導入されていない。WHO分類第4版(内分泌腫瘍)では,新たに境界悪性病変(前駆腫瘍)が甲状腺腫瘍分類に採用された。UMP(uncertain malignant potential)とNIFTP(Non-Invasive Follicular Thyroid neoplasm with Papillary-like nuclear features)が,境界悪性/前駆腫瘍として,良性でもない,悪性でもない腫瘍と定義された。これらの腫瘍は,病理医間で診断の不一致が起こりやすい病変であり,摘出により再発の可能性はほとんどない,癌としての治療が必要のない病変とされた。細胞診では,『意義不明』,『濾胞性腫瘍』,『悪性疑い』と診断される確率が高く,細胞診で濾胞性腫瘍と診断された場合,画像で腫瘍被膜浸潤,甲状腺被膜浸潤,転移を疑う所見がなければ,広範浸潤型濾胞癌,脈管浸潤を示す濾胞癌,低分化癌である可能性は極めて低い。すなわち画像上良性の細胞診濾胞性腫瘍結節は,経過観察も選択肢となる。今まで日本の外科医が実践してきた甲状腺結節の診療方針が間違っていないことを確かめることができた。しかし米国甲状腺学会ガイドラインでは,境界悪性腫瘍(NIFTP,WDT-UMP,FT-UMP)は摘出し病理組織学的に浸潤転移がないことを確認しなければならない病変(Surgical Disease)としている。</p>
収録刊行物
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- 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 34 (3), 154-159, 2017
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680402805376
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- NII論文ID
- 130006206443
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- NII書誌ID
- AA12566955
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- NDL書誌ID
- 028573047
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- ISSN
- 21869545
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可