甲状腺悪性腫瘍における頸部郭清術後乳糜漏に対する対策と管理

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タイトル別名
  • Management and countermeasures of chyle fistula after neck dissection in thyroid cancer
  • コウジョウセン アクセイ シュヨウ ニ オケル ケイブカクセイ ジュツゴニュウビロウ ニ タイスル タイサク ト カンリ

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説明

<p>【はじめに】頸部郭清術後の乳糜漏は術中の予防と術後管理が重要である。乳糜漏予防の目的で術前長鎖脂肪酸を含む食品を摂取し左頸部郭清を行っているが,その成績をふまえて予防と管理について検討した。</p><p>【対象】2012年6月から2016年8月までに術前長脂肪酸摂取にて左頸部郭清術を施行した甲状腺分化癌(再発含む)177例207側を対象とした。</p><p>【結果】術後乳糜漏を認めたのは177例中8例(4.5%)であった。7例に保存的加療,1例に再開創を行った。前者の内4例では問題なくドレーン抜去できたが,3例ではドレーン排液が持続・漸増を認めたためドレーンクランプしドレーンを抜去した。ドレーン排液量は40~630ml/日。ドレーン抜去までに要した日数は平均3.3日,抜去後に頸部腫脹をきたした症例は認めなかった</p><p>【考察】術前脂肪摂取し頸部郭清を行った症例では軽度の乳糜漏症例が多く,持続陰圧を解除しても問題なく早期のドレーン抜去が可能であった。</p>

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