779. 石灰質の蓋を伴った本邦新第三紀タマガイ類(腹足綱)の産状に関する所見

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タイトル別名
  • 779. OBSERVATIONS ON OCCURRENCES OF JAPANESE NEOGENE NATICIDS (GASTROPODA) BEARING CALCAREOUS OPERCULA
  • 石灰質の蓋を伴った本邦新第三紀タマガイ類(腹足綱)の産状に関する所見〔英文〕
  • セッカイシツ ノ フタ オ トモナッタ ホンポウ シン ダイ3キ タマガイル

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抄録

本邦新第三紀の15の地層から, 24個体の石灰質の蓋を伴ったタマガイ類, Cryptonatica janthostoma, C. clausa, C. janthostomoides, C. adamsiana, C. ichishiana, "Naticarius" sp.およびNatica vitellus 7種を報告する。中新世の種, Cryptonatica ichishianaおよびMacNeil (1961)によってNaticarius cf. N. niasensisとされた中新世から鮮新世の種, "Naticarius" sp.の2種の蓋は, この論文で, 初めて報告される。蓋と殻の位置に従って, 次の5つの蓋の保存のtypeが認められる。Type (1) : 蓋は, 体層の奥に保存されている(18標本)。Type (2) : 蓋は, 殻底にあって反転し, その外表面は, 殻底に面している(3標本)。Type (3) : 蓋は, わずかに体層内に入りこんだ状態で, ほぼ殻口縁に一致している(1標本)。Type (4) : 蓋は, 殻口面に垂直で, その前半部を殻口から突き出している。蓋の内表面は, 内唇に面している(1標本)。Type (5) : 蓋は, 殻から完全に離れている(1標本)。タマガイ類が死んだ時の頭足部の状態は, Type (2)と(3)の産状を基に復元することが出来る。Type (2)は, 頭足部を殻から突きだしたときの蓋の状態に, またType (3)は, 頭足部を殻に収めたときの蓋の状態に, それぞれあてはめられる。

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被引用文献 (1)*注記

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