下顎遊離端欠損部分床義歯の床外形に関する実態調査

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タイトル別名
  • Survey on base contour of mandible distal-extension partial denture

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現在行われている歯科大学教育において,下顎遊離端欠損部分床義歯の床外形は,総義歯の外形に準じるとし,頰側は骨外斜線,後縁はレトロモラーパッド1/2,舌側は顎舌骨筋線を越えるラインを基準線としている.しかし,多くの臨床医が製作している義歯の実態は,これとは大きく異なるものである.そこでその実態を知るため,患者が装着している義歯の床外形について,調査(200 症例)を行ったところ,興味深い結果が出た.患者が装着している下顎遊離端欠損部分床義歯の床外形の実態を知り,患者が求める義歯を考察するため,24 歯科診療所の質問紙法による協力を得て,200 人の患者が装着している下顎遊離端欠損部分床義歯に関して調査を行った.その結果,顎舌骨筋線を越えないものが68%,骨外斜線を越えないものが77%,レトロモラーパッドの1/2 を覆わないものが 81%であった.今回の調査結果から,臨床現場において製作されている義歯の床外形と学生教育における床外形と は大きく異なるものであることが明らかになった.【顎咬合誌33(3):195-201,2013

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