様々な西洋医学的治療が無効であった 頸部ジストニア患者に対する鍼治療
Description
平成3年3月に発症し,様々な治療を受けたが,すべて無効であった頸部ジストニア患者に対して本学附属診療所神経内科において平成13年3月より継続して鍼治療を行った。鍼治療再開時に安静時の頸部姿勢を評価し,安静時および,頸部動作時の表面筋電図を記録し,評価した結果,左板状筋を罹患筋と判断した。また,頸部の不随意運動と,長期にわたる左回旋,屈曲姿勢の持続によって生じた前頸部,左側頸部の皮膚短縮も問題点と判断した。鍼治療はまず,左側頸部の皮膚短縮にたいして同部位へ集毛鍼による刺激を行った。次に,頸部の不随意運動に対して百会,左板状筋に対して左後谿にそれぞれ置鍼を行った。2ヵ月後には頸部姿勢が改善され,頸部動作にも円滑化が認められた。様々な治療が無効であった症例においても,表面筋電図を詳細に分析し,適切な鍼治療を行うことによって症状を改善させうることが示唆された。<br>
Journal
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- 理学療法症例報告データライブラリ
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理学療法症例報告データライブラリ 1 (3), 170-175, 2003
The Society of Physical Therapy Science
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680415306880
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- NII Article ID
- 130004985649
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- ISSN
- 13478745
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed