<b>臼歯部咬合関係と順次誘導咬合に関わる咬合誘導路および咬合平面に関する研究</b>

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  • Occlusal Guidance and Occlusal Planes at Different Ages and Different Occlusion Groups Follow the Sequential Occlusion Concept

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抄録

完全な歯列を持つ10代から60歳代までの日本人5,146人の咬合誘導路について研究した.フェイスボウにてSAM 咬合器に装着された研究模型の左右両側の機能上の誘導路角を3Dデジタイザーを用いて計測した.異なる臼歯咬合関係や年齢を評価した.アングルⅠ級,Ⅱ級,Ⅲ級の臼歯部咬合関係と咬合誘導路および咬合平面との関係について比較検討した.その結果,犬歯第一小臼歯の咬合誘導路の傾斜は,加齢にともなって徐々に減少する傾向を示し,後方歯の咬合誘導路の傾斜は徐々に増加した.後方部咬合平面(pOP)は,加齢にともなって徐々に平坦化した.この変化は相対顆路傾斜角を増加させ,臼歯離開をより容易にする変化であった.また,アングルⅡ級におけるpOP はアングルⅠ級およびⅢ級と比べ急峻となっており,後方歯において干渉を生じる危険性が増大することが示唆された.これらの結果から加齢による咬合誘導のパターンの変化としては犬歯誘導からグループファンクションの傾向になるものの,生涯を通して犬歯主導順次誘導咬合を維持するものと考えられた.

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参考文献 (17)*注記

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