腸管悪性リンパ腫の内視鏡所見に関する検討

  • 大塚 洋子
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 坂本 輝彦
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 山田 理恵子
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 角田 千尋
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 渡辺 法子
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 光丸 哲吉
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 川嶋 恵
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部
  • 藤林 真理子
    東京女子医科大学東医療センター/病院病理科
  • 相羽 元彦
    東京女子医科大学東医療センター/病院病理科
  • 加藤 博之
    東京女子医科大学東医療センター/検査科光学診療部

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation about endoscopic findings of intestinal malignant lymphoma

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抄録

【目的】消化管原発悪性リンパ腫の大部分は胃原発であり,腸管発生は比較的稀である。悪性リンパ腫は治療方針の違いにより,組織型も考慮した内視鏡診断が必要と考えられる。下部消化管内視鏡検査にて悪性リンパ腫と組織診断された症例の内視鏡像および組織型を検討した。【対象と方法】当院において2004~2008年の間に下部消化管内視鏡検査を施行した患者のうち,生検にて悪性リンパ腫と診断された9例(年齢24~83歳,男:女=6:3)を対象とした。肉眼分類は八尾らの5分類(隆起型,潰瘍型,MLP型,びまん型,混合型)を用い,内視鏡所見と病理組織とを検討した。【結果】9例の内訳は,潰瘍型4例,隆起型3例,MLP型1例,びまん型1例であった。また組織型は,潰瘍型と隆起型の7例がDLBCL,MLP型とびまん型がMALTリンパ腫であった。病変部位との関係をみると,潰瘍型とびまん型は回盲部(4例)と直腸(1例)に,隆起型とMLP型は結腸(3例)と回盲部(1例)に存在していた。【まとめ】腸管悪性リンパ腫は,肉眼型は潰瘍型と隆起型が多く,潰瘍型では回盲部,隆起型は結腸に多く存在した。組織型はDLBCLがほとんどでMLP型とびまん型の症例がMALTリンパ腫であった。

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