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- 田中 恭一
- 藤沢薬品(株)中央研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- -QUANTAB塩化物滴定計の原理とその応用-
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説明
骨材中に過剰の塩化物が含まれていると, 凝結時間が減少し, 収縮が増大し, 鉄筋の腐食が起こる等の望ましくない影響がコンクリートに生ずる。それゆえに,幾人かの研究者達は, 海砂に対する最大塩化物含有量を規定している1)・2)。また構造用コンクリートに関する現行の設計施工指針3)ではコンクリート中の総塩化物量を制限している。<BR>鉱物質の骨材, 砂及びフィラーの試料採取と試験方法に関する暫定アメリカ規格4)には海砂の塩化物含有量に関する試験が規定されている。これは基本的には, Sand&Gravel Associationが開発し, Roderによって報告された方法と同じものである5)。提案された方法は蒸留水500mlを用いて, 24時間かけて乾燥骨材の試料0.5kgから塩分を抽出し, 次に溶液中の塩化物量を決定するためにホルノ・ルト滴定法を用いるものである。これは硝酸銀溶液を過剰に塩化物溶液に加えて白色の塩化銀を沈殿させ, 余剰の硝酸銀を硫酸第2鉄アンモニウムを指示薬としてチオシアン酸カリウム標準液で逆滴定する方法であるが, 分析実験室の設備と熟練した人員を要する。<BR>最近, 水溶液の塩化物含有量を推定するために試験紙が利用される様になってきた6)。これらの中でも最近では「QUANTAB塩化物滴定計」が主に食品加工産業と生態学研究の分野に使用される様になっている。本文はこれを海砂の塩化物含有量の決定に利用した報告である。
収録刊行物
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- Concrete Journal
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Concrete Journal 14 (7), 20-24, 1976
Japan Concrete Institute
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680430086016
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- NII論文ID
- 130004396978
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- ISSN
- 03871061
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可