歯科領域における術後PCA (患者自己管理鎮痛法)

  • 藤原 広
    Department of Dental Anesthesiology, Showa University School of Dentistry
  • 岡 秀一郎
    Department of Dental Anesthesiology, Showa University School of Dentistry
  • 飯島 毅彦
    Department of Dental Anesthesiology, Showa University School of Dentistry

書誌事項

タイトル別名
  • PCA (Patient Controlled Analgesia) for Postoperative Pain Management in Oral Surgical Cases
  • 臨床講座 歯科領域における術後PCA(患者自己管理鎮痛法)
  • リンショウ コウザ シカ リョウイキ ニ オケル ジュツゴ PCA(カンジャ ジコ カンリ チンツウホウ)

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抄録

患者自己管理鎮痛法 (patient controlled analgesia: PCA) は患者が疼痛を感じたときに, 患者自身が操作することにより, 自らに一定量の鎮痛薬を専用の装置 (PCAポンプ) を使って投与できる方法である. <br/>鎮痛薬が鎮痛作用を発揮するために必要な最低血中濃度をMEAC (minimum effective analgesic concentration) という. ボタンを押すと, 鎮痛薬が一定量投与され, 血中濃度がMEACに引き上げられる. 術後鎮痛には麻薬が使用される. 麻薬は投与量が多いと副作用を発現しやすいが, この方法では痛みに応じて投与量が決まるために副作用が発現しにくい. 痛みの感受性は個人差が大きく, 一律の投与量を決定できないため, このような個人個人に合わせた投与方法が有用である. 麻酔科医は近年, 術前・術後を含めた周術期管理を行うことが求められており, 術後痛管理の充実にも努める必要がある. IV-PCAによる術後痛管理は口腔外科領域においては, 特に術後に痛みの強い症例では効果的な方法である.

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参考文献 (12)*注記

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