書誌事項
- タイトル別名
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- <b>Designs and Preparation of Network Type Macromolecules Based on Native Lignin Using Both Benzyl Structures and Vanishing Reaction Support</b><b>s </b>
- ベンジル構造と消失型担持体を用いた天然リグニン由来ネットワーク型高分子の設計と調製(1)ネットワーク基材の調製と評価
- ベンジル コウゾウ ト ショウシツガタタンジタイ オ モチイタ テンネン リグニン ユライ ネットワークガタ コウブンシ ノ セッケイ ト チョウセイ(1)ネットワーク キザイ ノ チョウセイ ト ヒョウカ
- <b>(1) Preparation and Estimation of Base Materials for Network Type Macr</b><b>omolecules </b>
- <b>(1) ネットワーク基材の調製と評価 </b>
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抄録
針葉樹であるヒノキ(Chamaecyparis obtusa)の脱脂済み60 メッシュパス木粉から相分離系変換システム(Phase-separation system, PSS),二段法プロセスII に従い調製したヒノキリグノフェノール(LP,p- クレゾールタイプ,HCLC)ならびにカテコールタイプ(HCLCat)を基材として,前者には窒素雰囲気下で0.1 M NaOH 中60℃でホルムアルデヒドを反応させヒドロキシメチル(HM)基を導入し,天然リグニンの活性構造の一つであるベンジル構造を誘導した。またHCLC にはグリオキザール(GO),グルタルアルデヒド(GA)の導入を併せて試みた。各誘導体HCLC-HM,HCLC-GO,HCLC-GA ならびにHCLCat-HM はそれぞれ94.3%,88.9%,101.0%ならびに96.0%の収率で得られた。これらの前駆体を針葉樹未晒クラフトパルプ(フリーネス100)の表面にテトラヒドロフランを用いて収着させ,LP の凝集と導入フェノールの散逸を抑制し,表面積を維持しつつ徐々に加水分解される消失型担持体(VRS)として用いてPSS を適用させp- クレゾールの二次的な導入を試みた。 二次導入体HCLC-HM-pC,HCLC-GO-pC,HCLC-GA-pC ならびにHCLCat-HM-pC はVRS により凝集沈殿も生じず,それぞれ77.8%,81.5%,72.1%ならびに77.5%の収率で得られた。これらの誘導体に対しFT-IR,1 H-NMR による構造解析とTMA,TGA による熱特性評価を行った。HCLC-HM-pC ならびにHCLCat-HM-pC はp- クレゾールの逐次導入が認められた。他方,HCLC-GO ならびにHCLC-GA ではネットワーク化は確認されなかったが,TMA,TGA の結果,一時的な保護が生じ熱安定化を受け,酸性条件で脱保護されることが示唆された。以上の結果から,HCLC-HM 誘導体と同様に多官能フェノールを導入したLP から誘導したHCLCat-HM を基材とした場合のフェノール類の二次導入が効果的であり,PSS を介したネットワーク設計に適していた。
収録刊行物
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- Journal of Network Polymer,Japan
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Journal of Network Polymer,Japan 34 (3), 135-143, 2013
合成樹脂工業協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680437848960
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- NII論文ID
- 130004648293
- 40019738910
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- NII書誌ID
- AN10521608
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3sXht1Wgsb%2FP
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- ISSN
- 2186537X
- 13420577
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- NDL書誌ID
- 024753815
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可