誤嚥防止術:喉頭気管分離術(気管弁法の改良と展望)

  • 安岡 義人
    鶴谷病院 耳鼻咽喉科 群馬大学医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 紫野 正人
    群馬大学医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 二宮 洋
    前橋赤十字病院 耳鼻咽喉科
  • 近松 一朗
    群馬大学医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Improvement of Tracheal Flap Method for Laryngotracheal Separation

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説明

 小児の反復する難治性嚥下性肺炎予防のための誤嚥防止術には種々の術式がある。喉頭気管分離術は気管食道吻合術と共に,小児の誤嚥防止術として最も広く普及し施行されている術式である。筆者らは気管を切断せず,気管前壁のU字気管弁を後方に折り曲げ気管後壁と側壁に縫合して気管閉鎖する喉頭気管分離術(気管弁法)を開発し施行している。<br/> 気管弁法は低侵襲で簡便なため本人・家族が受け入れやすく,術後の管理が容易で気管孔が安定しているなどの利点がある。今回,気管弁法の術式の改良を行い,小児,成人,気管切開後にも適応を拡大し,喉頭気管瘻や気管腕頭動脈瘻のリスクも軽減させることのできる応用範囲の広い術式とした。さらに,誤嚥防止術の枠を超え,嚥下機能改善や,食道–喉頭シャントにより声帯発声が展望できる術式を目指している。

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