フェノール類改質ポリイソシアネートを用いたウレタン樹脂硬化塗膜の対鋼板接着力向上効果に関する研究

  • 横山 直樹
    新日鐵化学株式会社先端材事業部電子材料開発センター
  • 藤野 健一
    新日鐵化学株式会社機能化学品事業部塗料部技術開発グループ
  • 加藤 弘忠
    財団法人工業所有権協力センター

書誌事項

タイトル別名
  • Improved Adhesion of Modified Polyurethane Coatings with Phenols on Steel Sheet
  • フェノールルイ カイシツ ポリイソシアネート オ モチイタ ウレタン ジュシ コウカ トマク ノ タイ コウハン セッチャクリョク コウジョウ コウカ ニ カンスル ケンキュウ

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説明

ノンタール系重防食塗料への適用を目的に各種フェノール類でブロック改質したポリイソシアネートを硬化剤としたウレタン樹脂硬化塗膜を調製し, ブラスト鋼板に対する接着力を評価した。その結果, 全イソシアネート基の16~25%のブロック量に相当する2サフトールを添加して調製した硬化塗膜は, フェノール類を添加せずに調製した標準硬化塗膜の約1.8倍の常態接着力を示した。一方, 前記ブロック量に相当するイソシアネート基の量をあらかじめ減量して調製した硬化塗膜の接着力は, 最大でも標準硬化塗膜の接着力の約1.3倍にとどまった。これにより, 2-ナフトールの添加による接着力向上は硬化収縮応力の低減等, 単なる硬化反応の抑制のみに起因するものではないことが示された。また, 様ざまな分子構造のフェノール類を添加して塩水噴霧3000hにおける接着力保持性の差をしらべる実験も行った。その結果, アルキル置換基, ニトロ置換基を有するフェノール類を添加した場合の接着力保持性が優れていることを見いだした。さらに, フェノール類のpKa値と塩水噴霧3000h後の接着力の関係をしらべた結果, pKa7.6付近に極大値を有する関係が得られた。

収録刊行物

参考文献 (7)*注記

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