ゾルーゲル法で合成した官能基をもつシリカゲルからのエポキシドと環状酸無水物のアニオングラフト重合

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タイトル別名
  • Anionic Graft Copolymerization of Epoxides and Cyclic Acid Anhydrides Initiated by Surface-Functionalized Silica Gel Prepared by Sol-Gel Process
  • ゾル ゲルホウ デ ゴウセイシタ カンノウキ オ モツ シリカ ゲル カラ ノ

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抄録

テトラエトキシシランと4-トリメトキシシリルテトラハイドロ無水フタル酸との共重縮合 (ゾルーゲル法) 反応により, カルボキシル基をもつシリカゲルが合成できることがわかった。なお, ここで得られたシリカゲルの平均粒子径は, 4μmであり, カルボキシル基の導入量は, 1.07mmol/gであった。ついで, このシリカゲルを炭酸カリウムで処理することにより, 粒子表面のカルボキシル基をカリウムカルボキシレートに変換すると, 粒子表面でエポキシドと環状酸無水物とのアニオン開環交互共重合が開始されることが明らかになった。また, このような重合系では, ポリマーの生長が粒子表面から起こり, シリカゲル表面へ対応するポリエステルがグラフトすることもわかった。たとえば, スチレンオキシドと無水フタル酸との共重合系におけるシリカゲル表面へのポリエステルのグラフト率は, 37.1%に達した。さらに, シリカゲル表面へのポリエステルのグラフト率は, 重合温度の高い系ほど大きくなることがわかった。また, ポリエステルをグラフトしたシリカゲルは, クロロホルムなどのグラフト鎖の良溶媒中へ長期間にわたり, 安定に分散することが明らかになった。

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