Adenine phosphoribosyltransferase 部分欠損症による尿路結石の1例

書誌事項

タイトル別名
  • UROLITHIASIS COMPOSED OF 2, 8-DIHYDROXYADENINE DUE TO PARTIAL DEFICIENCY OF ADENINE PHOSPHORIBOSYLTRANSFERASE
  • Adenine phosphoribosyltransferase ブブン ケ
  • Report of a Case

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説明

38歳の男子にみられた adenine phosphoribosyl-transferase 部分欠損症による尿路結石を報告する. 患者は尿路結石の既往をもつており, 1978年1月に左側腹部痛のため入院した. KUBにて石灰化陰影は認められず, DIPおよびRPにてレ線透過性の左腎尿管結石が認められた.<br>1978年1月18日左尿管切石術を施行した. 赤外線分析, 紫外線分析, 質量分析, X線回折検査により結石は2,8-ジヒドロキシアデニンより成ることが判明した. 患者の赤血球中のAPRT活性は正常人の約30%であり, 患者はAPRT欠損症のヘテロ接合体と考えられた. 文献上, 2,8-ジヒドロキシアデニン結石は3例報告されているがすべてAPRT完全欠損症で, 部分欠損症に2,8-ジヒドロキシアデニン結石が合併した例は報告されていない. APRT欠損症は常染色体性遺伝形式をとると考えられており, 患者の家族の赤血球中APRT活性は現在測定中である. 患者はアロプリノールを1日300mg投与の維持療法を受けており, 手術後1年を経過して結石の再発をみていない.

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被引用文献 (1)*注記

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