Chronic primary chylopericardium: report of a case

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  • 症例 Chronic primarychyropericardiumの1例

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primary chylopericardiumはきわめてまれな疾患で病因についていまだ定説を認めないが,特徴は心膜内にSudan III色素で赤染する脂肪球を多量に含む乳白色の心膜液貯留がみられることである.この心膜液はトリグリセライド高値,カイロミクロン陽性を示す.われわれは約40年におよぶ長期経過をとる1症例を経験した.14歳ころより易疲労感を訴えたが,心拡大以外に特別な異常を認められなかった. 心エコー図検査にて心膜液貯留を認め,ドレナージ術により採取した心膜液の分析とリンパ管造影検査によりみられたリンパ系の形成異常より,prmary chylopericardiumと診断した.治療として心膜ドレナージ術とMCT食経口投与を行い心胸郭比の著明な改善,心膜液中のトリグリセライド値の低下を認めた.1年後にも心拡大は増悪傾向をみせず,内科的治療が有効と考えられた.長期経過にもかかわらず諸検査にて心機能の低下は認められなかった.

Journal

  • Shinzo

    Shinzo 14 (1), 97-103, 1982

    Japan Heart Foundation

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