症例 大動脈弓離断を伴った総動脈幹症(Van Praagh Type A4)の1手術経験
書誌事項
- タイトル別名
-
- Truncus arteriosus with interruption of the aortic arch-an experience of corrective surgery
この論文をさがす
説明
大動脈弓離断を合併した総動脈幹症(Van Praagh Type A4)の生後16週乳児に機能的根治手術を行ったが,両側肺動脈の低形成のため手術直後のPp/Psが1.57と異常高値を示し人工心肺から離脱できず死亡した.総動脈幹症は先天性心疾患の1~4%を占めるまれな疾患で,その治療方針としてMayo グループはまず肺動脈絞扼術を行い,4~5歳で2期的根治手術を行い良好な成績を示しているが,絞扼術後の成績が不良であること,および最近の乳児期開心術の成績向上が著しいことなどから,1期的根治手術を主張する意見がふえてきている.TypeA4は総動脈幹症の13~23%とされているが本邦では3例の報告があるのみである.本型の自然予後は最も不良とされているが,現在まで報告された手術成績も9例中7例死亡と極めて不良である.また肺動脈常常は総動脈幹症に比較的多くみられる合併奇形であるが,低形成を伴った例の手術成績は不良であり,今後に残された問題と思われる.
収録刊行物
-
- 心臓
-
心臓 13 (9), 1124-1129, 1981
Japan Heart Foundation
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680459640192
-
- NII論文ID
- 130004135338
-
- ISSN
- 05864488
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可