臨床 大動脈内バルーン・パンピング(IABP)による急性重症心不全の治療と予防法
書誌事項
- タイトル別名
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- The treatment and prophylaxis of acute severe heart failure by intra-aortic balloon pumping (IABP)
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説明
IABPの適用を重症心不全の治療,治療兼予防,および純粋予防に分類し,過去3年間に88症例に適用してきた.この成績をretrospectiveに分析し,IABP併用による効果的な急性重症心不全の治療と予防法の確立を試みた.治療的適用では,心筋梗塞後心原性shockはきわめて不良であったが,体外循環離脱困難および術後低心拍出症候群の成績は,平均以上であった.治療兼予防,予防的適用の成績はきわめて良好であったが,このcriteriaにありながら適用しなかった症例には,後刻重症心不全の発生をみた.以上の成績を基にして,IABPをより効果的に使用するための適用病態と適用基準ゐ確立,安全な離脱基準の確立に関し,われわれの見解を述べた.特に予防的適用は合併症の無いことより,積極的に行うべきであると考える.さらに薬物併用の有用性,IABPの限界を越えた高度心不全の対策についても考察を加えた.補助循環法による急性重症心不全の治療指針の一助としたい.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 14 (3), 357-365, 1982
Japan Heart Foundation
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680459910400
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- NII論文ID
- 130004411041
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- ISSN
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可