臨床 スワンガンツ・カテーテルおよび大動脈バルーン・パンピング留置の血小板数に与える影響

書誌事項

タイトル別名
  • Influence on platelet counts at the Swan-Ganz catheters and intra aortic balloon pumping

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説明

Swan-Ganz catheter(S-G)およびintra-aortic balloon pumping(IABP)留置に伴う血小板数減少とカテーテル抜去後の血小板数の回復過程を明らかにすることを目的に, PTCA(balloon angioplastyまたはcoronary stenting) にて再灌流に成功した急性心筋梗塞症例24例での検討を行った.<BR>S-G留置例ではPTCA前値に比しS-G 抜去時で23.7±12,8%血小板数の減少を認めたが,抜去後はすみやかに回復した.カテーテル抜去後平均12.3日で血小板数はPTCA前値の74.2±80.6%にリバウンドし最大値を認め,その後減少し,約2カ月後にはPTCA前値に復した.<BR>S-G およびIABP留置例でもPTCA前値に比して, IABP抜去時25.3±12.0%,S-G抜去時29.3±11.2%の血小板数減少を認めた.抜去後,血小板数は回復し,平均9.7日でPTCA前値の1.56倍にリバウンドした.また,IABPの総駆動回数と血小板減少とは正の相関を認めた.<BR>すなわち,S-GまたはIABP留置により血小板数はPTCA前値に比し23~29%減少したが,カテーテル抜去後,血小板数は上昇し,平均9.2~12.3日でPTCA前値の1.56~1.74倍の増加(リバウンド)を認めた.また,約2,3カ月後には血小板数はPTCA前値となった。

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 31 (10), 705-712, 1999

    Japan Heart Foundation

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