書誌事項
- タイトル別名
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- A case of Fabry's disease with sick sinus syndrome
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説明
今回我々は洞不全症候群を合併したFabry病の1例を経験したので報告する.症例は50歳男性,主訴は失神発作である.平成2年より心電図異常を指摘された.平成3年4月より失神発作が出現.ホルター心電図上最大RR間隔が8.5秒に及ぶ洞停止を認め,洞不全症候群と診断した.心エコー上心尖部領域により著明な左室肥大を呈した.冠動脈は造影上正常であった.Overdrive suppression testにて修正洞結節回復時間は2,150msecと著明に延長しており,洞機能不全を確認した.失神発作に対し恒久的ペースメーカー植え込み術を施行し,その消失をみた.左室心筋生検組織のHE染色増にて心筋細胞内にび漫性に著明な空胞変性を疑わせる像を認めたため,白血球および血清中のα-galactosidase A活性を測定したところ,正常平均値の5%前後に低下しており,Fabry病と診断された.なお,本症例はごく軽度の蛋白尿を認めるのみで角膜,皮膚,神経に異常所見を認めず,ほぼ心臓に限局した非典型的なFabry病と考えられた.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 25 (5), 539-543, 1993
Japan Heart Foundation
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680465516160
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- NII論文ID
- 130004412927
- 50003787015
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- ISSN
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可