研究会 第22回 理論心電図研究会 第2テーマ:細胞内CaとNa-Ca交換機構 心筋収縮とイオン輸送:Na-Ca交換系
-
- 野間 昭典
- 九州大学医学部第2生理
書誌事項
- タイトル別名
-
- Cardiac contraction and ion transport Na/Ca exchange
説明
NaCa交換機転は細胞膜を介するNaイオンの濃度勾配を使い,細胞内から外へ濃度勾配に逆らってCaイオンを運び出す機転で,一種の交換輸送の機構である.ATPの化学エネルギーは使われないので,各イオンについての電気化学エネルギーから平衡電位を考えることができる.NaとCaの交換比率について,イオンフラックスの測定,細胞内のイオン濃度の測定,膜電位とフラックスの関係等が調べられ,その交換比率は3Na:1Caとする考え方が最も有力である。視細胞では最近4Na:1Ca,1Kの交換比率が示唆されている.いずれにしても,その交換は起電性であり,交換される電荷の差が膜電流として記録できている.Na-Ca交換は直接的に,また細胞内のCa濃度変化を介して間接的に,心筋の興奮性に影響する。
収録刊行物
-
- 心臓
-
心臓 22 (5), 609-611, 1990
Japan Heart Foundation
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680466125440
-
- NII論文ID
- 130004412384
-
- ISSN
- 05864488
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可