症例 鏡像的右胸心を伴った修正大血管転位症の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of corrected transposition of the great vessels associated with mirror image dextrocardia.
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説明
鏡像的右胸心を伴った,有意な心内奇型を伴わない修正大血管転位の1例を経験した.胸部レ線で,右等H弓の欠如,右心カテーテル走行異常を呈し,左右短絡の存在は否定された.左右心室造影検査で,動脈側心室内腔は右側にあり,粗大な肉柱で被われ,かつ,大動脈弁下部円錐の存在を認め,一方,静脈側心室内腔は左側にあり肉柱が少く,肺動脈弁下部円錐は欠如し,大動脈弁は肺動脈弁に比べ,その右側前上方に転位しているのが確認された.<BR>心音図で,充進した単一な音が記録され,UCGで,肺動脈弁部後壁と僧帽弁との間に,線維性移行が認められた.<BR>心電図では,Cardell-B3型に特有な所見の鏡像を呈していた.以上の所見から,本例がCardel1-B4型であると診断した.<BR>ヒス束心電図で第1度A-H及び,H-Vブロックの存在を認め,房室結節,ヒス束を含む刺激伝導系の解剖学的異常の存在を示唆した.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 8 (2), 166-175, 1976
Japan Heart Foundation
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680466552832
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- NII論文ID
- 130004416942
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- ISSN
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可