外科領域におけるCefalexin持続性製剤 (S-6436) の臨床使用経験

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  • CLINICAL EXPERIENCE WITH SUSTAINED RELEASE CEFALEXIN (S-6436) IN SURGERY
  • ゲカ リョウイキ ニ オケル Cefalexin ジゾクセイ セイザイ S-6

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抄録

Cefalosporin Cが1955年BURTON, ABRAHAMらによつて始めて分離され, 1961年, 彼らによつてその化学構造式が決定されて以来, 多数のCefalosporin系抗生物質が開発されて臨床応用されるに至つた。中でもCefalexin (以下CEX) は, 経口用Cefalosporin系抗生物質として最も優秀な薬剤である。その特徴は, 経口投与によつて高い血中濃度が得られ, その作用はPenicillinと同じく殺菌的であり, シャープな効果が得られることである。しかし, 10年近くの臨床経験から, 血中濃度がすみやかに上昇する代りに, すみやかに尿中へ排泄され, 血中濃度が急速に減少していく。CEXは, 尿路感染症にはきわめて優れた抗生物質であるが, 外科領域の感染症には頻回投与を必要とするのである。したがつて, 有効血中濃度以上を長時間持続し, CEXと同等またはそれ以上の効果を期待でき, 副作用はCEXと同等またはそれ以下になるような剤型が試案されて当然といえよう。<BR>今回, 塩野義製薬K. K. からCEXの胃溶顆粒と腸溶顆粒を3:7に混合したCefalexin持続性製剤 (S-6436) の提供を受けたので, 外科領域の感染症に使用し, 知見を得たのでここに報告する。

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