尿路感染症分離菌に対する経口ならびに注射用抗菌薬の抗菌力比較 (第26報2004年)

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書誌事項

タイトル別名
  • COMPARATIVE STUDIES ON ACTIVITIES OF ANTIMICROBIAL AGENTS AGAINST CAUSATIVE ORGANISMS ISOLATED FROM PATIENTS WITH URINARY TRACT INFECTIONS (2004)
  • II. BACKGROUND OF PATIENTS
  • その2. 患者背景

抄録

2004年8月から2005年7月までの間に全国14施設において尿路感染症と診断された490症例から分離された606菌株を供試し, その菌種の分離頻度を患者背景別に比較した。患者背景は, 性別, 年齢, 感染症, 抗菌薬投与時期, 感染防御能低下に影響を及ぼす因子・手術 (以下因子・手術) の有無であった。<BR>年齢および性別と感染症の関連についてみると, 男性の症例は60歳未満が少なく, 感染症別ではカテーテル非留置複雑性尿路感染症が多い傾向にあった。女性では男性に比べ60歳未満の症例が比較的多くみられた。感染症別では, 0-19歳および80歳以上を除くすべての年齢層で, 単純性尿路感染症の占める割合が高く, 44.1-90.0%であった。最も多く分離された菌種はEscherichia coliで, つぎに比較的多かったものが, PseudomonasaeruginosaおよびEnterococcus faecalisであった。E. coliは単純十生尿路感染症で最も多く, P. aeruginosaおよびE. faecalisは複雑性尿路感染症で多くみられた。これらを年齢別にみると, 単純性尿路感染症では, 0-19歳を除くいずれの年齢層においてもE. coliの分離頻度が最も高く, 50%以上を占めた。また, カテーテル非留置複雑性尿路感染症においても, E. coliの分離頻度がいずれの年齢層においても高い傾向にあった。カテーテル留置複雑性尿路感染症においては, P. aeraginosaの分離頻度が高かった。分離菌を抗菌薬投与前後で比較すると, いずれの感染症においても, P. aeruginosaは投与後に多く分離された。分離菌を因子・手術の有無別に比較すると, いずれの感染症においても, E. coliは因子・手術無で多く分離され, P. aeruginosaおよびE. faecalisは因子・手術有で多く分離された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680471546752
  • NII論文ID
    130004396043
  • DOI
    10.11553/antibiotics1968b.59.201
  • COI
    1:STN:280:DC%2BD28vovFKrug%3D%3D
  • ISSN
    21865477
    03682781
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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