嚥下第2期における輪状咽頭筋の弛緩と収縮に関する一考察

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • An experimental study about relaxation and contraction of the cricopharyngeus muscle under general anesthesia in a total laryngectomy

この論文をさがす

抄録

著者らはヒト全身麻酔下喉頭全摘出時に, 甲状舌骨筋, 輪状咽頭筋にbipolar hooked wire electrodesを明視下に刺入し, 水注入によつて惹起させた嚥下時の筋放電の観察を行つた. 同時に圧トランスジューサにて下咽頭, 食道内圧を記録した. また, イヌ喉頭, 下咽頭一塊新鮮摘出標本にて, 保温チェインバ内で灌流刺激実験を行つた. ついでPAP 法によるmyoglobin染色を行い, 全筋線維に対するmyogiobin豊富な筋線維 (type 1 fiber) と, そうでない筋線維 (type 2 fiber) との配分比を算出した. その結果, enflurane (Ethrane, 大日本製薬) を使用した全身麻酔下での輪状咽頭筋の嚥下圧曲線はsuxamethonium chloride (Succin, 山之内製薬) の影響により, 陽性波が消失した. 但しtonicに収縮する (筋電図上では持続放電) 筋線維に対する影響は弱く, その影響はすぐに消失した.

収録刊行物

  • 耳鼻と臨床

    耳鼻と臨床 36 (5Supplement5), 949-956, 1990

    JIBI TO RINSHO KAI

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ