Bangladesh産ジャコウネズミ (<I>Suncus murinus</I>) 採集個体群の形態・繁殖に関する基礎的特性と室内繁殖ライン (BAN) の育成

書誌事項

タイトル別名
  • Morphological and Reproductive Characteristics of Musk Shrews (<I>Suncus murinus</I>) Collected in Bangladesh, and Development of the Laboratory Line (BAN Line) Derived from Them
  • Bangladesh産ジャコウネズミ(Suncus murinus)採集個体群の形態・繁殖に関する基礎的特性と室内繁殖ライン(BAN)の育成〔英文〕
  • Bangladeshサン ジャコウネズミ Suncus murinus サイシ

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抄録

ジャコウネズミ (Suncus murinus) の既存の実験室内繁殖ラインと遺伝的特性の異なるラインの確立を目的として, 1983年10月から11月及び1985年12月から1986年1月にバングラデシュ農業大学校内でジャコウネズミ雌雄各々49個体を生体捕獲した。これらには明らかに幼獣も含まれていた。被毛色は個体により濃淡があるがほぼ灰白色であった。実験室内繁殖用に導入された12個体を除き, 全長は雄17.2から31.9cm, 雌21.1から26.6cm, 体重は雄32.5から147.09, 雌40.8から110.09の範囲にあった。全採集期間を通して妊娠個体が発見され, 平均胎仔数は3.54 (11例) であった。実験室内繁殖用個体として, 1983年に捕獲した個体のうち雄5, 雌7個体を導入した。これらの平均成体全長は, 100日以上飼育した後で雄27.6cm, 雌24.6cmであった。また, 平均体重は雄147.39, 雌81.79であり, 日本産ジャコウネズミに対して2倍以上あった。導入個体は雄1個体を除き, 59個体の子孫を残した。これをBANラインの1世代目とした。導入個体の妊娠期間は28から30日の間 (10例) にあり, 平均産仔教は3.47 (17例) であった。BANラインは各世代約60個体から成る閉鎖集団として維持され, 現在5世代目にある。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 36 (3), 253-260, 1987

    公益社団法人 日本実験動物学会

被引用文献 (6)*注記

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