草原の退化とその社会的・自然環境的背景 ―内モンゴル草原を例に―

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  • ソウゲン ノ タイカ ト ソノ シャカイテキ ・ シゼン カンキョウテキ ハイケイ : ウチモンゴル ソウゲン オ レイ ニ

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内モンゴル・フルンベル草原の植生,内モンゴル草原の退化現状および対策について紹介している.内モンゴル・フルンベル草原の植生組成は主にイネ科草種で,次にバラ科,キク科およびマメ科草種である.生活型と生活環からみると,叢生型や分枝型多年生草種が多い.一方で,草原植生は非常に敏感であり,一度の撹乱で植生が大きく変化し,撹乱地植生はアカザ科,タデ科およびキク科草種から組成され,また,直立型の一年生草種が多い.内モンゴル草原退化の重要原因が過放牧である.過放牧に加えて,草原の耕地への転用と薬用植物・燃料開発も草原退化の原因であるが,近年,鉱物資源の開発による草原の破壊・消失が顕著化している.急速に拡大する草原の退化に対応する二つの政策が実施されている.1つは草原利用禁止区域を作ることであり,もう1つは人為的な手段による草地改良を施す地域を作ることである.

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