マウス, ラット, イヌおよびサルにおける四肢長骨の骨端核の発育に関する比較研究

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  • 福田 俊
    放射線医学総合研究所障害基礎研究部
  • 松岡 理
    放射線医学総合研究所障害基礎研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Comparative Studies on Maturation Process of Secondary Ossification Centers of Long Bones in the Mouse, Rat, Dog and Monkey
  • マウス,ラット,イヌおよびサルにおける四肢長骨の骨端核の発育に関する比較研究〔英文〕
  • マウス ラット イヌ オヨビ サル ニ オケル シシ チョウコツ ノ ホネ タ

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説明

マウス (C3H) , ラット (Wistar) およびサル (Cynomolgus) の四肢長骨の発育を観察した結果はすでに本誌に報告した。本論文ではこれらの結果に同一方法で研究されたビーグル犬に関する論文を引用し, これら4種類の実験動物の四肢長骨の発育に関する比較検討を行なった。<BR>各動物種におけるそれぞれの四肢長骨の骨端核の出現から融合までの発育の様相は共通していた。そこで各動物種の骨端核の全発育過程を単純化かつ抱括的に比較するために, 各測定時点ごとに評価基準にもとついて得たそれぞれの骨端核の骨点数を総和し, それを各動物の暦年令に対してプロットする方法を用いた。その結果, 直線を示す3つのステージからなる単純化した発育パターンが各動物に共通して得られた。これらの3つのそれぞれのステージはどの動物種においても生物学的に同じ意味をもつと解釈された。すなわち第1ステージは骨端核の出現および初期の急速な発育を, 第2ステージはその後から融合完成までの緩徐な発育を, 第3ステージは融合完成以後を, それぞれ示すと考えられた。<BR>以上のことから, マウス, ラット, イヌおよびサルの四肢長骨の骨端核の発育過程は, 3つの生物学的ステージからなる共通した発育パターンを示し, かつ各動物のそれぞれのステージは相互に対応していることが知られた。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 29 (3), 317-326, 1980

    公益社団法人 日本実験動物学会

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