免疫電気泳動法による日本両生類の分類学的研究, 第2報トノサマガエル群と数種両生類の関係

書誌事項

タイトル別名
  • Phylogenetic Studies on Some Japanese Amphibia by Means of Immunoelectrophoresis. II. Relationships of Some Amphibians to Japanese Pond Frogs
  • 免疫電気泳動法による日本両生類の分類学的研究-2-トノサマガエル群と数種両生類の関係
  • メンエキ デンキ エイドウホウ ニヨル ニホン リョウセイルイ ノ ブンルイガ

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説明

日本産のトノサマガエル群 (Japanese pond frogs) は, 形態, 生態, 生理あるいは免疫学的に非常に近縁であることが知られている。著者は, 免疫電気泳動法を使ってトノサマガエル群2種を基準に11種の両生類との関係を検討した。その結果つぎのようなことが考えられた。<BR>(1) 実験したすべての無尾類に共通する保守的な抗原が存在する。<BR>(2) トノサマガエル群に特異的な抗原が存在する。<BR>(3) トノサマガエルとダルマガエルは非常に近縁である。<BR>(4) Rana属4種 (ツチガエル, ウシガエル, ヤマアカガエルおよびニホンアカガエル) はトノサマガエル群に比較的近縁である。<BR>(5) Rhacophorus属の2種 (モリアオガエルとカジカガエル) は, ヌマガエルを除くRana属についでトノサマガエル群に近い関係にある。<BR>(6) ヌマガエルは, Rhacophorus属の種と同程度にトノサマガエル群とは離れた関係にある。<BR>(7) 前凹類の2種 (アマガエルとヒキガエル) は, 実験した無尾類のうち最もトノサマガエル群に遠い関係にある。<BR>(8) イモリは, トノサマガエル群とは非常に関係がうすい。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 27 (1), 1-8, 1978

    公益社団法人 日本実験動物学会

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